県議会一般質問 2013.11.29

 

1 水産行政について

1 水産行政について
  前田  水産業振興基本計画の進捗状況と県民所得アップへの取組について。
 平成23~27年度を終期とする「長崎県水産業振興基本計画」の基本目標に実績未達成のものが数多くある。
 数値目標の基準年である平成20年、21年の基準値よりも実績が減少している項目は平成27年度の数値目標達成はほど遠いと思われ計画の見直しを昨年の農水経済委員会で提案してきた。
 当時の答弁は「まだ2年目。もう1年様子を見、その結果においては見直しも検討する」との趣旨。
 あれから1年。計画も中間年度。再度お尋ねするが計画の見直しは必要ないのか、特に海面漁業生産量、漁業就業者1人当たりの生産額並びに水産加工出荷額の基準値よりも低くなっている実績値は、知事が掲げる県民所得アップの取り組みともリンクし整合性を問われる。この現況を踏まえ県民所得アップに対する取り組みもあわせてお尋ねする。

 次に高付加価値への取り組みについて。
 長崎魚市場行動衛生課計画についてお尋ね。
 その計画の概要と計画決定に至るまでにどのような手順、どういう方々で協議を重ね計画決定に至ったかそのプロセスについてお尋ね。
 平成32年完成を目指す中、魚市本体の水揚げの減少や魚価が好転しない現状で生産者や仲卸ほか関係者から既計画外の要望等が聞こえ、私も相談を受けている。
 そのような声が行政当局にも届いているか。仮にお聞きであれば県としての認識とこれからの取組は。

 次に漁港関連施設、長崎漁港がんばランド問題をお尋ね。
 ご承知のとおり所管の委員会と「県議会・県政改革特別委員会」でも改善に向け協議を継続中。
 問題の生活用品、一般食品の売り場面積について、当初の第2期工事申請の際に委員会の審査で「利用者の福利厚生の一環」との答弁。その後の10%という面積については認識の違いがあったということでここまで長期にわたり解決していない。端的にお尋ねする。
 県は、申請時とその後の計画を見る中で、認識の違いであったのか作為的であったのか、どういう認識に立っておられるか。
 なぜ解決に時間が掛かりこじれているのか行政としての反省があればご答弁を。答弁後に再質問を行う。
  前田 (続き)
 水産業性の最後の質問は水産物の販売促進について。
 本県もアンテナショップを東京に設置すべしという意見を私は持っている。現況、築地市場で県魚連が直売所を設け本県水産物を売り込んでいるが毎年赤字計上。2年後の築地市場の移転に伴い直売所も移転し継続運営するかは白紙の状態と聞いている。
 魚連の直売所は県に代わり本県水産物を売り込んでいる。もっと踏み込んだ支援があってもいいのではないか。見解は。
 さらに昨年の「本県のねり製品はどこと比較しても引けを取らず美味。長崎市にはかんぼこ王国という事業もある。県内のねり製品を一堂に集め販売するかまぼこ会館のようなものがあってよくないか」との質疑に対し検討してみるとのことであった。その検討状況は。
  水産部長  水産行政について、水産業振興基本計画の進捗状況と県民所得アップの取り組みの中で、平成27年の達成項目に見直しが必要ではないかとのお尋ね。
 水産業振興基本計画では平成20年度または21年度を基準とし、平成27年の目標値を設定している。なお進捗管理のため年ごとの数値を設定している。
 直近の平成24年については漁場形成や資源量の変動などから、海面漁業生産量が25万トンと、基準年の数値である30万トンを下回り未達成。
 本計画の目標値は、現状、将来予測、施策の効果を加味して設定したもの。現在未達成の指標があるが、施策の見直しや不足する施策を追加して対応している。目標値は下方修正せず、引き続き平成27年の目標達成に向け努力する。
 漁業就業者1人当たりの生産額は目標未達成で基準値を下回っている。主な原因は海面漁業生産量の減少や魚価の低迷等と考えている。
 所得向上を図る取組として資源管理や漁場造成に取り組むとともに民間事業者の藻場造成技術も活用しながら漁業生産量の維持、回復を図る。
 次に生産者価格の向上を図るため、販売企業との連携による消費者ニーズに即した商品の開発、さらなる地産地消の推進、東アジア地域に加え、新たな輸出国の開拓による輸出の拡大等に取り組む。
 養殖業についても、クロマグロやブリ、マダイの高品質化や大型化等を進める。

 長崎魚市場行動衛生化計画決定のプロセスについて。長崎魚市場行動衛生化計画は、長崎魚市場が開場から24年経過し、老朽化したこと、食の安全・安心の確保が必要となってきたことなどから国の高度衛生管理基本計画に基づき魚市場の高度衛生化を進めるもの。
 施設の整備は県費の負担を軽くするため事業費の3分の2という高率の補助を受けられる国の漁港整備事業として採択いただき、陸揚げ岸壁と荷さばき所の一体的な整備を行う計画。
 当計画の策定については、県、長崎市、卸売業者、仲卸業者、小売業者、運送業者などの市場関係者で組織された「施設整備検討委員会」を3回、その下部組織として現場責任者等で組織された「作業部会」で8回の競技を経て国高度衛生管理基本計画に沿って取りまとめた。
  水産部長 (続き)
 長崎魚市場高度衛生化計画の見直した方が良いのではとのことだが、当計画は昨年度から着工し、魚市関係者から営業しながら解体、建築の工事を並行して行うため、水揚げ機器や鮮魚立替場の移設が生じることへの不安、閉鎖施設になることで従来より使い勝手に不具合が生じ、施設の維持管理コストが増加するという懸念の声もある。
 しかし国の方針である「閉鎖型の荷さばき所」や「一般車両、人の入場制限」など、高度衛生の環境を保持するという基本的な考え方を見直すことは難しい。
 ただし建設が平成32年度までの長期に及び、流通形態が変化する状況では細部の設計を修正することもあると考えている。
 市場関係者と競技、検討しコスト削減を目指す再生可能エネルギーの活用、付加価値向上につながる高度衛生管理の取組、作業の迅速化、効率化につながる機器類の導入等の対策を講じ市場関係者の不安の解消に努める。

 県漁連東京直売所は本県水産物の知名度向上と販路拡大のための重要拠点。平成18年度の開設から、冷凍庫などのハード整備に支援するとともに、長崎フェア開催、ふるさと雇用再生特別基金による職員雇用などソフト面への支援を行ってきた。今後も必要な支援を行う。
 
 県内のねり製品を販売する常設店は、現在、長崎空港農水産物アンテナショップや長崎駅前の長崎県物産館などがある。
 県内ねり製品を一堂に会し販売する常設店はない。設置について大手かまぼこ加工団体と協議した。かまぼこの賞味期限の違いによる商品管理や採算性の等の問題もあり設置は困難と伺っている。
 しかし一堂に販売する取組はPR効果が望める。来年度は県内かまぼこ加工団体と連携しイベントとして実施していきたい。
  水産部長 (続き)
 がんばランド問題そのものの原因は、占用許可に当たり県と長崎漁師村運営協議会との意思疎通が十分でなかったこと及び水産物の直売所というコンセプトが十分認識されていなかったことであると考える。
 オープン後、改善に向け指導、競技してきたが販売する品物に係る県と長崎漁師村運営協議会の考え方に隔たりがあり、調整に時間を要している。
 長崎漁師村運営協議会側においては、空白スペースを埋めるための長崎漁師村運営協議会内部及び関係者との調整に時間を要したと聞いている。
 現在、改善策の協議を引き続き行っているが、改善後は販売する品物に係る県と長崎漁師村運営協議会との合意内容等を踏まえ、販売する商品等のチェックを行う。
  水産部長  がんばランドの件。作為的であったという認識に立っているか。
 昨年の許可申請の段階で生活用品の売り場などについて協議し専用許可を与えたところ申請内容と大きく異なる形態でオープンしたことは極めて残念。
 しかし現在、申請のとおり水産物主体の産地直売所となるよう長崎漁師村運営協議会と協議を重ねている。解決が図られるよう努める。
  前田  (再質問)水産業振興基本計画の見直しについて。
 昨年の委員会で、数値達成できないことの指摘と見直しについての考え方については、1年間様子を見、その結果によっては見直しの検討をするという答弁。今日は下方修正という言葉は使いたくないが、修正せず目標達成に向け頑張るという答弁。
 海面漁業生産量、基準年、基準値30万トンに対し、目標値は現状維持で平成27年度まで30万トン、しかし平成23年実績が27万トン。平成24年実績が25万トンと落ちている。海面漁業生産量というのは全てのことに連結する大きな指標。
 漁業就業者1人当たりの生産額は平成20年基準年が587万円に対し、平成23年度が549万円。平成27年の目標は740万円と現状200万円ほどの開き。
 水産加工消費額も出荷額も同様に基準年の552億円に対し、平成23年が450億円と落ち込んでいるが、目標値の平成27年度は650億円。大きな乖離が見られる。私は総合計画策定時に、この数値をどういうふうに作り上げたのかと質問したところ、関係者も集まり、当然目標の共通認識を持っているということだったが、知事が特に平成27年度の県民所得アップを掲げる中で、1次産業、当然水産業もだが、この基本数値が全て反映された目標値になっている。
  前田 (続き)
 平成26年度予算を組む、平成27年度予算を組むという2カ年の中で、水産部長が申したような取組を重点的にやるのだろうが、それを数値で挙げられるかについて甚だ疑問。
 それでもやられるということなので、知事、もう一度、これは所得アップ、県民所得向上全体に関わる問題なので、改めて数字を見直し展開を考えるべきだと思うが、知事のご所見を。
 仮に目標を見直さないのなら、策定時に皆が集まり計画を立てた、数字については認識しているということに続き、では、実績値を関係者に毎年フィードバックしているかと質問したらそれはしていないと。施策や事業の検討はやるが、実績については関係者は知らないというやりとりがあった。仮にこの目標で頑張るのなら、現状も含め共通の認識を持ち、平成27年度目標達成に向け取り組まないと、県庁だけが掲げた数字、結果残念なことになれば達成できなかったということになる。その2点について知事のご所見を。
  水産部長  私の所管の分なので私から答弁させていただく。
 前水産部長が農水経済委員会の中で、見直すという答弁をしたとのことだが、昨年8月の農水経済委員会において県が計画したのと違う方向になることが明らかになれば見直しが必要になる旨、前水産部長が発言した。
 水産部としては現在の計画の「もうかる水産業を目指して」を基本理念とする方向は今後も継続していく必要があると考えている。
 既に目標達成したマグロ養殖の生産量等については上方修正を今議会に諮っているが、現時点未達成の指標については目標値を下方修正せず、引き続き平成27年の目標達成に向け努力したい。
 計画に関わった委員の意見を聞くべきというご指摘のとおり、現計画の懸賞は必要。本計画の中間年である平成25年の実績が来年度から出はじめる。水産部では来年度から時期計画の策定に向け検討を開始することもあるので、計画検討委員等に対し中間年の実績を示し意見をいただく。
  知事  確かに個々の数字と基準値と相当の乖離がある。担当部局の水産部として、これから足らざる施策を講じながら下方修正しないということなので、今後の取り組みに期待したい。
  前田  知事も含め、それは決意だと思う。ぜひ頑張ってほしい。
 農業に比べ水産業を取り巻く環境が厳しいことは認識している。行政も含め現場が大変なご苦労をしていることは、昨年委員会で色々な情報を頂いたのでよくわかる。しかし県民所得を掲げて頑張る中では、各業種目標を必達することが次につながる。水産業に対しては厳しいと指摘しておくが、これから知恵を出し合い目標に近づけるよう現場とともに歩んでいただきたいと要望する。

 長崎魚市場高度衛生化について再質問。
 魚市の水揚げが減っている。平成2年に22万9,000トン近く、平成24年では12万2,000トンと半分ほどに落ち込んでいる。平成32年の目標は現状維持という。それも結構だが生産者や流通業者の中には、施設整備の要望もだが、平成32年、オープンしてから先のコストに対しても大丈夫かという声が聞こえる。
 色々なご相談を受ける中、現場の方々が、同時に工事をやるという全国で初めての事例であることも踏まえ、日常の工事中の業務に対し不安を抱えているのも現実。計画の内容他、タイムスケジュールも含め現場の方々と話し合う機会を持ち不安を一つ一つ解消していただき、ここをいかに活性させるかという目的は共通。労力がかかる作業だが惜しまず積み上げて欲しい。今の時点で不安の声が多々あるならしっかりご理解いただき一緒にがんばっていけるような取組をお願いする。
  前田 (続き)
 長崎漁港がんばランドについて。当初意思疎通が出来ていなかった、コンセプトが認識されていなかった、非常に残念であると答弁された。
 残念であるという意味がわからない。占用許可を与える際、意思の疎通、コンセプトが本当に認識されていなかったのか。
 今回の質問に当たり、昨年度から委員会でも指摘していたので、改めて資料を全部読み返した。
 はっきりわかったことは最初からこの協議会は1期工事からやっているのだから直売所が何たるかは十分わかっている。コンセプトが理解されていなかったということは、まずない。
 スーパーが参入してはいけないということもはっきり出てきている。一般食料品、生活用品は限定的であるということもわかっている。
 当初、先方が50%の案で生活用品、一般食料品を出したがだめだと何度もやり直しをしている。途中、スーパーの参入も認めざるを得ない、25%程度という案も出ているが、そのことも含め、やはりだめだということで、最終的に平成24年6月18日に10%の案が先方から出され、行政内で審査し、同月21日に土地占用許可を出している。3月6日オープンしたところ、面積が申請と大きく違うことが判明し改善に至った。
 資料には先方からこのような発言が出ている。「60%を25%に縮小し、またそれに10%というふうに面積をかぶせられると、非常に私たちも経営が厳しいんですよ」という発言が載っている。
 ということはやはり60%、当初向こうがだした10%、この免責の差はあるかもしれないが、60%を25%に縮小したのは明らかに約束を反故し60%の配置でオープンさせたのは確信的。それを残念と言うのはいかがなものか。
 長い間遊休地として活用ができていなかった。規制を緩やかにしてもいいのではという議論もあっているように聞く。今後の土地についての議論なら結構だが、この案件は当初からの状況で占用許可を出しているのだから当てはまらない。

 仮にそういうことであれば今度からそういう形で結構。
 広く開放する意味では公募をかけるべき。色々な方々に公募しアイデアを出してもらい水産物の振興を含めたところでのベストな案のところに今後やらせるならわかるが、そういうものも当てはまらない。
 諸々含め残念だということなら、行政に落ち度があったと解釈できる。その点について副知事に答弁を求める。
  副知事  長崎漁港がんばランドについては漁港施設という行政財産を占用したい、目的は産地の直売所であるという申請があり、内容に沿って許可した。
 一般の生活用品等の売り場について許可の際に条件を示していた。オープン後に条件と相違していたと判明し、その後指導をしているという経過。
 オープンに至るまでの間、あるいは許可の時点でその点について認識を確認し、そごが内容にすべきであったというのは議員のおっしゃる反省点である。
 現時点で漁港施設という行政財産を目的に添って使用するという認識を共有し、地域活性化のためにいかに活用するかについて、協議会でも県との間でも協議を進めていると県議会の所管の委員会にも報告しているとのこと。
 今後この解決に向け、水産部と協議会でしっかり協議していかなければならない。
  前田  この問題について、水産部長だけでも3代関わった。副知事の答弁もいただいたので、年内までに結論を出していただきたい。双方にとって不幸だと感じる。この後の審査は農水経済委員会の方にお任せしたい。

 県魚連の支援について、さらなる支援を求めたが水産部長の答弁としては今までの支援と変わらない形。予算等で聞いていた水産バイヤー・トレード事業等が当てはまるような話も聞いた。収支が赤字の厳しい状況の中、県の水産物を売り込んでもらっているということを理解した中で、さらなる支援ができないかについて引き続き担当の方々、現場の方々と協議しながら検討してほしい。
 

2 医療・福祉行政について

2 医療・福祉行政について
  前田  過去の質疑を通じ、地域医療再生計画も第3次計画で事業が実施されており、着実に本県医療環境の改善成果が出ていることは認識している。
 今回は長崎医療圏における地域医療の充実についてお尋ね。
 長崎医療圏は他の医療圏と比べ恵まれた環境にあると言えるのだろうが、より高い地域医療の充実を目指し「地域医療検討会」を設置し2年間かけ当医療圏の問題点や課題を抽出し、昨年、長崎市に中間報告をしている。
 当医療圏における課題等の認識について、また県としてこれからどのような役割、取組がなされるのかご答弁を。
 答弁を聞いた後、来年2月開院予定の長崎市民病院の救命救急についてもお尋ねする。

 次に、高齢化が進展する中で国において平成27年度より介護保険制度の見直しも行われ、要支援1、2について自治体がサービス提供の主体となるような制度の見直しの方向に進んでいる。今後は医療と介護が一体となり施策、事業を展開する必要が出てくる。
 今後の問題点や課題をどう認識しどのような取組がなされるのか、これまで以上に地域保険事業の介護予防や健康づくりへの各自治体の積極的な取り組みが求められると思うが、県として市町に対しその推進について支援していこうとしているのか。
  前田 (続き)
 次に歯科保健行政についてお尋ね。
 本県は全国3番目に歯科保健条例を制定したが、これまでの長期計画において十分な成果、目標達成は図られていない。
 国において「歯科口腔保険の推進に関する法律」が施行される中、本年5月に口腔保健支援センターの設置促進に関する事業の実施について各都道府県に通知されている。
 折しも本県では今年度から平成29年度まで5カ年の歯科における目標や計画が策定されたところ。「歯なまるスマイル21プラン」の目標達成のためにも「口腔保健支援センター」の設置やこれまでも要望してきた歯科医師、歯科衛生士の専門職の増員が必要。ご所見を。

 医療・福祉行政の最後の質問。決算総括質疑の際も聞いたが、再度、乳幼児医療費助成の対象年齢の引き上げについて。
 全国では23県において対象年齢が本県のそれより上回っている。それについてご所見を。
  知事  乳幼児医療費助成制度について。実施主体である市町との協議を重ね、合意のもと現物給付を導入した。一方で当初想定した以上の財産負担が生じている。さらに支給対象年齢を引き上げるということになると県や市町において多額の財源措置を伴う。難しい課題。
 議員ご指摘の対象年齢を拡大している23都道府県のうち、本県と同じ現物給付でかつ所得制限を設けていない県は5県。
 本来、乳幼児医療費助成制度は全国どこでも同じ条件にすることが大切。国の責任で全国統一して行われるよう要望を続けている。
 これまで乳幼児医療費助成制度は県と市町で構成する「福祉医療制度検討協議会」で制度の構築、運営を協議したが、引き続き対象年齢も含め今後の制度のあり方について協議したい。
  福祉保健部長  3点答弁申し上げる。
 長崎医療圏の課題の認識と県の取組等について。
 長崎市では平成21年5月「長崎市地域医療検討会」を設け、長崎市の医療提供体制について協議され、昨年6月の中間報告では、長崎医療圏を中央部、南部地区、北部地区に分け、それぞれ課題や今後の方向性について報告されている。
 特に中央部では国の医療改革に合わせた医療機関の機能分化や集約化、中核病院と他の病院との連携、南部地区では医療機関が少ない野母崎地区の医療、介護・福祉の連携体制の整備や基幹病院と市民病院、野母崎診療所の連携強化、北部地区では外海・琴海地区の限られた医療資源を活かしつつ、基幹病院との連携と医療、介護・福祉の連携強化などが挙げられている。
 これに対し県としては地域医療再生基金を活用し、地域医療向上事業等により地域医療の課題を改善するための支援を行っているが、本年度は南部地区の医療機関の医療機器整備、北部地区の医療機関、介護・福祉施設の連携を図るための協議会設置や医療機器の整備、地域全体で活用できる「あじさいネット」を活用した在宅医療や訪問介護を支援するシステム開発などを支援している。
 現在国において医療機関の病床を高度急性期、急性期、回復期、慢性期に区分し、機能別の必要病床数などについて定める地域医療ビジョンの策定などについて検討が進められている。今後このような動きを踏まえながら県の保健医療対策協議会や2次医療圏ごとに設けている地域保健医療対策協議会等を活用し、医療関係者、市町、県等の関係機関で協議し適切な対応を行いたい。
  福祉保健部長 (続き)
 2点目、介護保険制度の見直しの課題。国では要支援1、2の予防給付サービスのうち、通所介護と訪問介護のみを市町の地域支援事業並行する見直しが検討されている。当該見直しについては、受け皿となるボランティアやNPO等の地域資源が市町で異なるためサービスの提供に地域感覚差が生じることが懸念されている。
 このため国の議論の動向を注視しながらサービス低下とならないようサービス提供の主体となるボランティアやNPO等の育成・確保・活用などについて市町や関係団体等と協議し適切な実施に務める。
 
 医療と介護の連携について、その一体的な提供に向け地域包括ケアシステムの構築を目指しており、課題は連携の中心的役割を担う地域包括支店センターのコーディネート力を高めることをはじめ、病院から在宅へ情報をつなぐツールや在宅で機能低下時に医療につなぐ仕組みの構築、医療・介護に関わる他職種が協働するネットワークづくり等が重要。
 県としては今年度より市町が協議会を設置し、地域の実情にあった在宅医療、介護の提供体制を検討する取組への支援をはじめ、在宅医療連携拠点事業として地域の医療・介護関係機関の連携による包括的なサービス提供のためのモデル的な取組への支援を行う。
 今後とも県として介護保険制度の見直しについて市町や関係団体等へ早期に情報提供し適切に対処したい。

 3点目、口腔保健支援センターの設置。
 本県では歯科医師1名を配置し、関連部署との調整、関係機関との協議、条例に基づいた歯科保健計画の策定等、一定の役割を担っており、国が定義している口腔保健支援センターと同様の機能を有している。
 全国で口腔保健支援センターを設置しているのは4県。40都道府県で検討中や未定、実施予定なし。
 しかし今年度、国において口腔保険支援センター設置の補助事業が創設された。今後、歯科専門職の増員を含めた口腔保険支援センターの設置を検討してみたい。
  前田  長崎医療圏の課題解決についてはそのような形で結構だが、当初私が長崎医療圏に絞って言ったのは8つある医療圏の中で長崎市はかなり恵まれているという話をされた。確かにそうだと思う。
 しかし長崎市医療圏としての課題がいくつかある。合併市町、編入した市町における医療の供給体制が非常に危うい。特に長崎市が琴海病院と野母崎病院を民間移譲、診療所化したことにもよるが、顕著な問題。
 琴海については一部佐世保市の医療圏とつながる話もあるので、県として関われる部分があるならぜひご支援いただきたいと要望する。各ブロックの中で、長崎市においても地域医療検討協議会という形でやってきた。
 県も入って検討したのだからこの機会にそれぞれの医療圏の課題を洗い直していただき、県が積極的にできる部分、市町の判断に委ねる部分を含め仕分けをしながら、高齢化が進む中、介護保険制度が変わろうとしている中で円滑に、コストがかからない形で県民の生命、安全が保てるような施策運営を行っていただきたい。

 歯科保健について、歯科保健職の増員について検討したいという答弁だったが間違いないか。事前のやりとりでは増員も難しいとのことだったが検討するということであれば大いに結構。もう一度確認を。
  福祉保健部長  国庫補助事業で口腔保健支援センター設置という場合、歯科医師並びに歯科衛生士の2名以上の配置が条件。この補助事業を活用した口腔保健支援センター設置を考えるということなので必要な人員増があれば検討したい。
  前田  口腔保健支援センター設置が前提と理解すればいいか。
  福祉保健部長  そう。口腔保健支援センター設置に伴っての増員を考えてみたいということ。
  前田  認識違いをするところだった。口腔保健支援センターを設置するかしないかは努力規定なので設置しなくてもいいわけですよね。
 担当部署とのやりとりでは内容が変わらないということで、口腔保健支援センター設置について先ほど40県と言われたが、今のところ考えていないと聞いている。設置が前提の増員を検討するということなら、それは切り離していただき、口腔保健支援センターを設置するかしないかは県の判断でいい。
 専門職を増やしてほしいというのは私たち会派の要望。平成24年11月に坂本議員が質問している。その際、県において難しい。市町において専門職の配置に努めたいという一貫した答弁がされている。
 今回確認すると確かに市町においての配置が望ましいだろうが、できているのは4市。長崎市、佐世保市、対馬市、西海市で11名歯科医師、歯科衛生士が配置されている。そのうち9名は長崎市と佐世保市。
 福祉保健部が目指す21市町に全部専門職を配置することをお願いしたいが、まだ長崎市、佐世保市を除けば2市、しかも歯科衛生士1名ずつしか配置できない現況。ただ配置を各市にお願いするということでは進まないと思う。
  前田 (続き)
 「長崎県歯・口腔の健康づくり推進条例」をつくった中で、財源確保に努めることという条項も入れてある。各市の厳しい状況を見たとき、できないのなら県において、歯科医師、歯科衛生士を増やしてほしいというのが私たちの主張。歯科の分野で最も進んでいると思われる新潟県は歯科医師常勤5名、歯科衛生士3名、秋田県でも歯科医師常勤1名、歯科衛生士常勤1名、非常勤4名という配置。新潟県の資料では、歯科保健を充実させることが医療費を下げると述べられている。
 私たちの主張は歯科に限らず、総医療費を減らそうという主張。高齢化する中、誤嚥性の肺炎やインフルエンザの予防にも有効だと他県のデータが出ている。少なくとも長崎県において保健所に配置するのか本庁に配置するのかわからないが、フッ素洗口をやっている各小中学校を後で巡回フォローさせるとかいうことも含め、専門職が必要だと訴えている。
 口腔保健支援センターができれば補助金が出るからという話でないことはご理解いただき、改めてご見解を。
  福祉保健部長  歯科衛生士等々について市町で配置する努力をしていただきたいという基本的なスタンスは変わっていない。ご指摘のように進んでいない面がある。
 組織において人員をどうするかについては人員配置コストと業務の量、バランスも考えながら検討する必要がある。
 国の方で補助事業が新たに設けられたのでコストの面も考えた時に配置しやすい、検討できる環境になってきたということで、有利に使えるものは使いながら一歩でも進められないかと考えていきたい。
 歯科医師等の配置については全国的にはいろんな事情、経過があり配置数についてはアンバランスがある。私どもは私どもの中で検討していきたい。
  前田  わかりました。そういうことなら口腔保健支援センター設置を前向きに検討し、国の有利な補助条件等を使いながら専門職の充実を図ることを改めて要望しておきたい。

 乳幼児医療費の助成についてはしつこいと思われるだろうが、戻せという話ではないが、所得制限をかける中で償還払いにし、小学6年生までの担当部局でのシミュレーションでは多くの財源をとらずにやれる結果が出た。
 要は親の世帯の経済格差等が出る中で子どもを育成するという意味でまずもって一番は医療の充実を図ってほしいのが私の思い。
 一般的に高齢者にかかる予算と子どもたちにかかる予算がどうかという話の中で、これから特に子どもの医療については最低限充実させてほしい。改めて知事において子どもの育成の予算づけのことについてご見解があればいただきたい。
  知事  乳幼児医療費の問題について経過についてはご承知のとおり関係市町で十分議論し現物給付を導入した。
 対象年齢を引き上げていくということはサービスの充実を図り、子育てに積極的に取り組んでいただける環境をつくる上でも好ましい状況だが、多額の財源をどう捻出するか、調整をいかに図っていくかが大きな課題。。今後とも十分関係市町とも協議したい。
 

3 地域活性化への取り組みについて

3 地域活性化への取り組みについて
  前田  まずは今年7月に韓国・仁川との間で就航したジンエアーの就航率について。
 低迷しているとのことだが路線就航後からこれまでの搭乗率の実績、今後の課題の認識についてご答弁を。

 最後に、先般佐世保市で開催された「全国過疎問題シンポジウム2013inながさき」において企画振興部長が本県における地域活性化の取組の先進事例を講演された。主に「地域おこし協力隊の活躍」について。
 そこでお尋ね。今現在の地域おこし協力隊の県下の配置状況と採用の際の身分について。その上で彼らへの期待と今後の課題並びに支援についてご答弁を。
  知事  ジンエアーの搭乗状況、今後の課題について。
 県と市町が一体となり経済活性化の起爆剤として「アジア・国際戦略」に取り組んでいる。その実現を図るためにも週3回の韓国との直行便の維持は重要。
 特に為替や社会環境等の影響により観光利用について苦戦する局面においては県や市町の関係者がバックアップし、自治体交流や経済・文化・スポーツ交流などの利用促進を図ることが重要。
 このため長崎県空港活性化推進協議会においてグループ旅行への助成制度を設けており、さらに仁エアーと協議しグループ利用時に特別価格で利用できる「ながさき交流の翼」便を毎月定例的に実施することにした他、県のソウル事務所でも市町、民間企業等の訪問団への同行や現地調査などの支援を行う。
 市町、関係団体にも呼びかけ交流事業の利用拡大を進めたい。
  企画振興部長  3点お答えする。
 ジンエアーの搭乗率と対応策について。
 ジンエアーは7月24日の就航後、10月末までの通算で利用者6,716人、利用率42.9%。前年比で利用者数は約1,600人以上増加しているが利用率は低迷。
 全国的な傾向として、円安や日韓関係の問題などにより日本人客が減少。原発汚染水問題等により韓国人客も減少。
 ジンエアーとは協議を重ね、柔軟な料金体系の設定、他路線とのそうご利用連携の促進、個人客への販売シェアの拡充、利用促進キャンペーンの実施、メディア等のPR強化等、様々な対応策に取り組んでいる。
 認知度が低いLCCのビジネスモデルとしてジンエアーの他路線も利用率の安定に就航後数ヶ月を要していることや、今後、冬場は韓国利用客の増加が見込まれること、11月の搭乗率は回復傾向が見られる。今後利用率は上がると判断している。冬場の利用客拡大に向けジンエアーとともに対策を強化する。

 地域おこし協力隊については件からの財政支援制度を創設したことが呼び水となり市町の募集が活発となり、今年度新たに23名が採用、合計34名と全国でも有数の隊員数。
 現在、離島や過疎地域を中心に5市3町に配置され、特産品開発、地域づくり団体への支援、イベント企画や情報発信など様々な業務に取り組んでいる。
 採用の際の身分は市町の職員、概ね特別職の非常勤嘱託として勤務。
 地域おこし協力隊員への期待と今後の課題について。地域おこし協力隊員には過疎化に直面する各地域が元気を取り戻すきっかけとなるよう外からの視点も活かし地域おこしの原動力として活動することを期待している。3年間などの任期終了後に地域に定住し引き続きIターンのモデルとして地域活性化に寄与することが重要な課題。
 関係部局から各市町からなる「支援会議」を設け、21世紀まちづくり補助金やスキルアップのためのアドバイザー制度などを活用し、隊員の起業や就業に支援する他、隊員同士の連携や相互支援を図るための研修、交流会の実施などに取り組んできた。
 国に対しても定住促進に資する支援制度の創設を要望している。県と市町が連携し、有効な支援策が講じられるよう積極的に取り組む。
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前田哲也を支える会
〒852-8023
長崎県長崎市若草町14-11
TEL.095-840-9020
FAX.095-840-9027

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政治活動
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<<長崎県議会議員 前田哲也>> 〒852-8023 長崎県長崎市若草町14-11 TEL:095-840-9020 FAX:095-840-9027